「NCIS ネイビー犯罪捜査班」リロイ・ジェスロ・ギブス役 井上和彦
「NCIS: LA 極秘潜入捜査班」G・カレン役 森川智之
「NCIS: LA 極秘潜入捜査班」ヘンリエッタ・“ヘティ”・ラング役 一城みゆ希
「NCIS: ニューオーリンズ」ドウェイン・“キング”・プライド役 内田直哉
「NCIS: ハワイ」ルーシー・タラ役 潘めぐみ
井上:普段はそれぞれにいろんな現場でお会いすることはあるんですけど、「NCIS」というタイトルが付いて、こういう集まり方をするというのは初めてなので、すごく特別な感じがありますし、「こういう人たちがやっていたんだ!」と改めて感じています。「NCIS ネイビー犯罪捜査班」が始まってからシリーズが長く続いて、だんだん増えていく感じが本国アメリカだけじゃなく、全世界で受け入れられてこれだけ広まってきたんだなと実感しています。
森川:普段、「NCIS: LA 極秘潜入捜査班」でずっと吹き替えの収録をしているわけですけど、一堂に会してというのは初めてなんだと思って、それがまた長年大人気でシリーズとしてやってきた中で、こういう機会が今までなかったのかと思うとすごく感慨深いです。収録は作品ごとに行われていて、他のシリーズの人たちとNCISとしての交流はなかったので、今日は集まれて本当にうれしいなと思っています。
一城:私の感想も森川さんとまったく一緒です!
一同:(笑)。
一城:もうただただ、こういう機会を作っていただいたことに感謝の思いでいっぱいなんですね。本当にありがとうございます。これからもみんな頑張りますのでよろしくお願いいたします。以上!(笑)。
内田:スピンオフの2作目でNCISというシリーズに参加させていただいて、「NCIS: ニューオーリンズ」というチームでやっていましたけども、クロスオーバーなどもあって元祖の「NCIS ネイビー犯罪捜査班」を中心に、すごくチーム感がありました。それもあって、吹き替えの収録の時に「NCIS: ニューオーリンズ」だけでなく、NCISという大きなグループの中に我々が入っているんだなという楽しみがありました。そういう思いがあったので、今回のように集まるってことは画期的ですよ。もうワクワク、ドキドキ(笑)。
一同:(笑)。
一同:いらっしゃーい(笑)。
潘:お邪魔します(笑)。
潘:ちょっと信じられなくなってきました(笑)。諸先輩方の仲間入りというか、新シリーズとして仲間入りさせていただくことは本当にありがたいことですし、こうした機会に自分が携われているんだということもまたうれしいですし、光栄です。もう吹き替えのキャスティングが贅沢ですよね。それに「NCIS: ハワイ」では、シーズン1で「NCIS ネイビー犯罪捜査班」とクロスオーバーをさせていただいたこともあって、そういうところで同じNCISチームの一員として共に駆け抜けているんだなとすごく感じています。
井上:「NCIS ネイビー犯罪捜査班」はシリーズ的にすごく長くて、全米でシーズン20の放送も決まったんですよね。今、シーズン14の吹き替えを収録しているんですけど、それが続くとしたら、相当元気でいないとダメだなという思いが1番大きくありますね。それと、ここまで来るのに10年も「NCIS ネイビー犯罪捜査班」でみんなと一緒に吹き替えてきているので、チームワークというものに強い思いがあります。出演者の方たちの入れ代わりもありましたけれども、コロナ禍の前はみんなでバーベキューをしたりとか、いろいろと交流を深めていたんですよ。だから、ドラマの中のNCISメンバーたちのチームワークもいいですけど、「こっちのチームワークもいいんだぞ!」みたいなものがあって、吹替版としても魅力ですね。
井上:自分としてはギブスのような年齢の役をあまりやったことがなかったので、最初はちょっと戸惑いがありました。年齢的には自分と変わらないんですけど、自分の中ではもうちょっと若い役が多かったので、すごい貫禄のある人が来ちゃったなと。最初はプレッシャーが大きかったですね。今はすっかり力は抜けていますけど(笑)。そんな感じで、「NCIS ネイビー犯罪捜査班」とギブスに成長させていただいています。
森川:本家の「NCIS ネイビー犯罪捜査班」とはまた違って、ロサンゼルスの爽やかな風を感じる作品です(笑)。主人公のカレンというのは自分の名前を持たない捜査官で、生まれから謎な部分があって、それを自分自身が追い求めていて、そこにみゆ希さんが吹き替えているヘティもちょっと絡んでいたりといったサブストーリーもあるんですけど、基本的に一話完結でテンポが良いシリーズですね。タイトルに「潜入捜査班」とあるので潜入しているんですけど、結構激しく銃撃戦をしたり、爆破があったりします(笑)。そういう少し本家とはまた違った色もあります。同じNCISという世界観を持ちつつも、舞台となる土地の雰囲気というのがすごく反映されていて、一話完結で見られる楽しいシリーズです。
森川:捜査官ものとしての相棒との関係性ですね。カレンにはサムという屈強な元米海軍特殊部隊(SEALs)の相棒がいるんですけど、性格が真逆なんですよ。サムは食事やトレーニングにしても几帳面で、数字が得意だったりするんです。だけど、カレンはそういう点にこだわりがなくて、どっちかというと何でも無頓着というか(笑)。その見た目とは真逆の2人のコンビネーションが面白いです。
一城:ヘティはリンダ・ハントさんという女優さんが演じていらっしゃるんですけど、彼女を初めて見たのが、森川さんが以前に吹き替えをされていた「ダーマ&グレッグ」という作品でした。その時に、とんでもない芝居をなさっていて(笑)、とっても素敵な女優さんだなと思ったんです。それで大好きになって、いつかこの人の吹き替えをさせていただけたらいいなと実は思っていたんですよ。それで、「NCIS: LA 極秘潜入捜査班」のオーディションの時に、「この人、私が好きな人だ! この人やりたい!」と思っていたら、本当にやらせていただけることになったので、すごく喜びました。ヘティって面白くて遊びが多いキャラクターで、とんでもないですよね(笑)。
一城:以前は吹き替えチームのみんなで飲み会に行ったりとか、和気あいあいとコミュニケーションを取っていたんですけどね。今はコロナ禍で分散収録でしょうがないかなと思うんですけど、とても素晴らしい仲間たちと一緒に吹き替えができて幸せです。
内田:プライド役のスコット・バクラという俳優さんを最初に見たのが、スーパー!ドラマTVで放送されていた「スタートレック エンタープライズ」のアーチャー船長役だったんです。その時に吹き替えをされていたのが、僕の大好きな先輩の谷口節さんという方でした。僕もチャールズ・タッカー三世役で出ていたんですけど、その時の節さんの演技がすごく印象に残っていたんですよ。それで「NCIS: ニューオーリンズ」でプライドの吹き替えとして決まった時に、最初はどうやって演じようかなと思ったんですけど、節さんのイメージが出てきてすごく入りやすかったですね。
内田:NCISシリーズは、ワシントンD.C.、ロサンゼルス、そしてニューオーリンズと街の特色がものすごく出ているんですよね。その中で、ニューオーリンズは音楽の街ということでジャズです。いきなりOPからジャズが流れてきてカッコイイんですよ。こういう街で、いつもジャズを聴いているような人間たちが出てきて、それにスコット・バクラ自身も歌が大好きで、ドラマの中でも自身がピアノを弾いて歌うんです。撮影のない時は自分でライブを開催したりとかしていて、僕と似ているようなところもあってすごく演じやすいですね。ドラマの中でプライドが歌うシーンも吹き替えで僕に歌わせてくれるんですよ。シリーズの中で、必ず一曲歌うみたいなシーンがあって、懐かしい思い出です。僕は歌うのはウェルカムだったので、楽しんで歌わせてもらいました。そういう番組の中で歌ったり、音楽が常に出てくるというのが「NCIS: ニューオーリンズ」という作品です。
潘:まず、水樹奈々さんが吹き替えている主人公ジェーン・テナントが歴代で初めて女性の指揮官というところが大きいと思います。それに加えて、私が演じさせていただいているルーシーはLGBTQという設定もあり、すごく現代に寄り添ってくれているようなキャラクター設定があるんです。そういうのも見どころの一つなんですけど、やっぱり舞台がハワイというところが魅力ですね。ハワイって神様に対してであったり、家族に対してのしきたりみたいな、文化や伝統がすごくあって、そういうものが事件にリンクしながらお話が進んでいくところに、ちょっと神秘的なものを感じるのが特徴でもあると思います。それに海も空も景色が最高にいいんです! 今、コロナ禍で現地に赴いたりはできないですけど、ハワイという舞台を眺めていることによって、そこに行ったような気持ちにさせてくれると思います。そうした風景ももちろんですけど、お話やセリフでもそうした気持ちを抱かせてくれて、ハワイならではの魅力を感じていただけると思います。
潘:実は「NCIS: ハワイ」に携わる前から、吹き替えでも夢を作ろうと思って、長く続いているシリーズが海外ドラマではたくさんありますけど、その中でもNCISシリーズに絞って、「NCIS ネイビー犯罪捜査班」のシーズン1からずっと見続けていたんです。まだシーズン6で、ちょうど「NCIS: LA 極秘潜入捜査班」とクロスオーバーしたところなんですけど、長く見続けて自分で関わるという夢を叶えられたら良いなと思っていたのがNCISだったので、夢が叶って本当にうれしくて書かせていただきました。それから、ハワイは生まれてから母に毎年のように連れて行ってもらっていたゆかりのある地でもあったので、それで「憧れのハワイ」という意味で書かせていただきました。
潘:アビー(「NCIS ネイビー犯罪捜査班」の科学捜査分析官)が好きです!
井上・森川:残念だなぁ(笑)。
内田:コメント考えていたのに(笑)。
潘:(笑)。
潘:今回の「NCIS: ハワイ」を機にもしかしたらNCISを初めてご覧になる方がいて、長く続いているので、どこから見たらいいかとか、どのお話をどの順番で見たらいいかとか、迷う方もいらっしゃると思います。とりあえず、どのシリーズでも一話完結のお話も多くありますし、どこか一話だけでも見ていただけたら、一気に世界観に引き込まれて見続けていきたくなるはずです。これまでNCISを応援してきて下さった方にとっては、オマージュ的なシーンが「NCIS: ハワイ」にはあったりしますし、やっぱり「NCISだ!」と現場に突入するシーンとかもシリーズそれぞれ受け継がれている魂みたいなものがある気がしていて、そこも見どころです。また、日本の文化もエピソードに出てくることもあるので、そういったところでも親近感を覚えながら見ていただけるんじゃないかと思います。長く続いてきた先輩方のシリーズももちろん、「NCIS: ハワイ」も楽しんでいただけたら幸いです。
内田:ドラマ的にはNCISシリーズとして、どのシリーズも基本的に同じストーリー展開はあるんですけど、やっぱり「NCIS: ニューオーリンズ」の魅力は、ニューオーリンズの街です。カントリーで、多種多様な人種がいて、そういう街並みを見ていただきたいのと、それとジャズですね。音楽がふんだんに出ています。もう物語よりも音楽を聴くだけでも十分かなというぐらい(笑)。それだけ音楽がふんだんに出ていますので、そこを楽しんで見ていただけたらと思います。
一城:私たちの「NCIS: LA 極秘潜入捜査班」ってどこを楽しんでいただけたらいいですか、G?(笑)。
森川:Gです(笑)。NCIS捜査官としての潜入捜査の面白さ、そしてその切り口からの事件解決に向けてのテンポの良さ、それに舞台となるロサンゼルスを感じられる点をぜひ楽しんでください。ハワイは海や空がきれいとおっしゃっていましたけど、ロサンゼルスにもサンタモニカにすごくきれいなビーチがありますし、空もきれいですし、ハリウッドもあります(笑)。観光名所がいっぱいあって、そんな観光名所や街中で撮影をしているので、ロサンゼルスに行かれた方はもちろん、これから行かれる予定のある方もぜひ見てもらうと、「もしかしたらここあれじゃない?」というような場所がいっぱい出てくるので、そういう楽しみ方もあります。ぜひ、そういうところもポイントにしつつ、派手なNCISとしてぜひ「NCIS: LA 極秘潜入捜査班」を楽しんでもらえたらと思います。
一城:よろしくお願いいたします。
井上:「NCIS ネイビー犯罪捜査班」は本家なんですけど、ワシントンD.C.が舞台なのであんまり観光名所が出てこないのでね(笑)。どこをとってもザ・アメリカだなという感じがするんですけど、それ以上にストーリーが一話完結で見やすさがありながら、そうかと思えば何年にもわたっての伏線が張ってあって、「ここに繋がるの?」みたいな驚きもあります。そんな面白さがあるんですが、1番いいなと思うのが登場人物の1人1人がすごく深くまで描かれているところです。それによって1人1人のキャラクターの魅力というのがとてもある作品ですし、とにかくアビーがカワイイですから(笑)。なので、事件もさることながら各キャラクターの人間性の魅力を見ていただけたらうれしいです。
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