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今デンマークで最も熱いトビアス・リンホルム監督と「ゲーム・オブ・スローンズ」のピルウ・アスベック、
「THE KILLING/キリング」のソーレン・マリンによって実現した北欧クライムミステリー。
デンマークで実際に起こった「潜水艦殺人事件」の全貌をドラマ化!!

見どころ

『偽りなき者』脚本家で知られるトビアス・リンホルムが手掛ける最新作

本作は、世界各国の映画賞で受賞・ノミネートされた経験を持つ新進気鋭の監督・脚本家トビアス・リンホルムが手掛ける最新作。トビアス・リンホルムは、第88回アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされた『ある戦争』、主演のマッツ・ミケルセンがカンヌ国際映画祭最優秀男優賞を受賞した『偽りなき者』、第25回東京国際映画祭コンペティション参加作『シージャック』、スーパー!ドラマTVでも人気を博した「コペンハーゲン」やNetflix人気シリーズ「マインドハンター」など、数々のヒット作を生み出している。近年脚本を担当した『アナザーラウンド』では、デンマーク・アカデミー賞(ロバート賞)最優秀脚本賞とヨーロッパ映画賞最優秀脚本賞を見事に受賞し、BAFTA賞最優秀脚本賞にもノミネートされている。今後のプロジェクトは目白押しで、その中のひとつにエディ・レッドメインとジェシカ・チャステインが出演するNetflixのスリラー映画『The Good Nurse(原題)』があり、監督を手がけている。
リンホルム監督は、この作品を手がけることになった時、事件の陰惨さを伝えるセンセーショナルな報道内容しか知らなかったとのことで、構成をどのようにするかというアイデアは全くなかったそうだが、ソーレン・マリン扮するイェンス・ムュラー捜査官との面会を重ねるうちに極めて一面的な報道内容しか大衆に知らされていなかったことを痛感した。ムュラー氏がリンホルムに伝えた実際の捜査過程には、捜査に携わる一人一人の仕事に対するプロフェッショナリズム、健全で民主的に機能する社会的な組織、そして被害者の両親イングリッドとヨアキム夫妻と丁寧に築き上げた美しい友情関係というストーリーがあったのだという。この話に感銘を受けたリンホルム監督は、事件の凄惨さや犯人の存在を作品から一切排除し、極めてリアルな側面から事件を捉えて事件に携わったヒーローたちを描くことに注力したのだった。また、被害者の両親からも理解と協力を得て、捜査の過程を忠実に再現した。関係者と真摯に向き合った誠実なリンホルム監督だからこそ実現したリアルな人間味溢れるドラマが感じ取れるはずだ。さらに、自分達の愛犬を番組の中で起用して欲しいというイングリッドとヨアキム夫妻のたっての要望で、彼らの飼い犬Isoが登場しているので、そこにも注目して観てみると感慨深いかもしれない。

ソーレン・マリンを筆頭に、北欧を代表する役者たちが遺族や捜査関係者の苦悩をリアルに描く

捜査を指揮するデンマークコペンハーゲン市警察のイェンス・ムュラー捜査主任を演じるのは、以前スーパー!ドラマTVの来日独占インタビューに応じてもらったこともあるデンマークのベテラン俳優ソーレン・マリン。世界的な大ヒットドラマとなった「THE KILLING/キリング」でのイエン・マイヤ役で一躍有名になるまでは、コメディアンとしても活躍したデンマークでは有名な演技派俳優。本作のリンホルム監督による2012年の『シージャック』や、脚本を手がけたテレビシリーズ「コペンハーゲン」にも出演している。検察官を演じるのは、『LUCY/ルーシー』や『ゴースト・イン・ザ・シェル』など、国際的スターとしてますます活躍の場を広げているピルウ・アスベック。彼は、マリンと同じく「THE KILLING/キリング」と「コペンハーゲン」に出演し、批評家から高い評価を得ている。今回は「ゲーム・オブ・スローンズ」でのユーロン役とは180度雰囲気を変えた検察役で渋い演技を見せている。そして被害者の母親役には、『スター・ウォーズ』エピソード1&2でアナキン・スカイウォーカーの母を演じたペルニラ・アウグストが、父親役には『幸せなひとりぼっち』や『ソニア ナチスの女スパイ』で知られるロルフ・ラッスゴードが扮している。リアリズムを追求するリンホルム監督の手腕により、殺人事件の捜査過程や遺族と捜査関係者の深い心理状況がリアルに表現されている。彼らの哀愁漂う真に迫った演技の数々は、デンマークアカデミー賞(ロバート賞)の最優秀テレビシリーズ賞、最優秀女優賞、最優秀男優賞、最優秀助演女優賞、最優秀助演男優賞と、5つものカテゴリーでノミネートされた。

デンマークでは2020年の新作クライムドラマの中で最高視聴率を記録! さらに北欧だけでなく、イギリス、アメリカでも絶賛の嵐

デンマークの放送局TV2で放送された本作。2020年9月の初回放送は748,000人(リニア放送)に視聴され、夜8時の番組枠において42%のシェアを獲得、同局のプライムタイム平均を43%も上回る最高記録をマークした。なお第1話の放送は同日のプライムタイムでも全日でも、全視聴者層(20歳〜60歳)において46%のシェアを獲得してナンバー1を記録。さらに2020年デンマークで始まった新作クライムドラマの中で最高視聴率となった。
デンマークではもちろんのこと、スウェーデン、スペイン、オーストラリア、イギリス、アメリカで放送(配信)された本作は、今回の日本での放送のほか、ロシアやフランスでも放送予定。事件の報道がまだ記憶に新しいスウェーデン、フィンランド、ノルウェーなど北欧中の批評家たちからは非常に高い評価を得ており、デンマークの主要な日刊紙であるPolitikenからは「正義を貫く男の姿を見事に表現している」と6つ星中5つ星を獲得した。デンマークの公共放送DRでも、TV2の物議を醸した潜水艦事件のシリーズが、評論家から「冷静で非常にエキサイティングだ」と高評価されたと伝えられ、各メディアが絶賛した。さらに映画情報サイトのIMDbでは7.6点をマークし、映画評論サイトのRotten Tomatoの批評家メーターでも86%と非常に高い点を獲得している。イギリスのThe Mail on Sundayの批評家からは、「真実味にあふれており、深い感動を覚える。結果がわかっていても緊張感がある。」と5点満点が与えられ、アメリカのSalon.comの批評家からは「このジャンルにありがちな、人間(犯人)の劣悪さに光を当てるような表現を一切排除するよう工夫されている。心に迫るスカンジ・ノワール作品だ。」など、通常のクライムものの枠を超えた斬新なアプローチと、クオリティの高さに賞賛の声が多く寄せられている。

ストーリー

2017年8月、スウェーデンの女性記者キム・ウォールが、デンマークの発明家を取材するために、彼が自作した潜水艦に乗り込んで午後7時頃出港した。しかし帰港予定時刻を過ぎても彼女は戻らず、キムのボーイフレンドが午前1時過ぎに警察に通報し、捜索が行われることになった。翌朝、目撃された潜水艦から発明家だけは救助されたが、その30分後に潜水艦は沈没。救助された発明家の証言では、昨夜午後10時30分にはキム・ウォールは潜水艦から下船しており、それ以後の行方は知らないとのことであった。その一方、専門家は潜水艦が目撃された直後に沈没したことについて、意図的にでなければあのように沈没することはないという見解を明らかにした。殺人容疑がかけられた発明家は、その後繰り返し供述を変えてはコペンハーゲン警察を翻弄することに……。一体キム・ウォールはどこへ行ったのか? コペンハーゲン警察のベテラン、イェンス・ムュラー捜査主任と捜査チームが真相の究明に奔走する。

各話あらすじ

放送時間

キャスト

イェンス・ムュラー/Jens Møller

デンマークコペンハーゲン市警察の、人命に関する重大犯罪を扱う課の課長(凶悪犯罪捜査課長)。物静かな性格。多忙な仕事のせいで娘との関係に距離ができている。

ソーレン・マリン Søren Malling

1964年2月3日、デンマーク生まれ。オーデンセ劇場のシアター・スクールにて1988年から1992年まで演劇を学ぶ。世界的な大ヒットドラマとなった「THE KILLING/キリング」でのイエン・マイヤ役で一躍有名になるまでは、コメディアンとしても舞台やテレビで活躍していた。本作の監督を務めたトビアス・リンホルムの映画監督作『ハイジャック』、脚本を手がけたテレビシリーズ「コペンハーゲン」にも出演している。その他の出演作は『ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮』、ジェラルド・バトラー主演『バニシング』、ブライアン・デ・パルマ監督『ドミノ 復讐の咆哮』など。デンマークの映画批評家協会から贈られるボディル賞を2017年と2018年の2年連続で受賞しており、デンマーク・アカデミー賞(ロバート賞)は過去に2度輝いている。本作でも2021年のロバート賞テレビシリーズ部門主演男優賞にノミネートされた。

ヤコブ・ブック-イェプセン/Jakob Buch-Jepsen

コペンハーゲンの特別検察官。

ピルウ・アスベック Pilou Asbæk

1982年3月2日、デンマーク・コペンハーゲン生まれ。ギャラリーオーナーだったデンマーク人の父とフランス人の母の元に生まれる。高校の頃から演技や舞台製作に携わり、デンマーク国立演劇学校で演技を学ぶ。大ヒットテレビシリーズ「THE KILLING/キリング」への出演に続き、本作監督のトビアス・リンホルムが執筆したテレビシリーズ「コペンハーゲン」への出演で、批評家から高評価を得る。さらに同監督による『シージャック』では、メソッド演技法を取り入れて体重増加をして役に挑んでいる。世界的に大ヒットしたテレビシリーズ「ゲーム・オブ・スローンズ」では、ユーロン・グレイジョイ役を怪演した。代表的な出演映画作は、『ある戦争』、リメイク版『ベン・ハー』、『LUCY/ルーシー』、チャン・イーモウ監督『グレートウォール』、『ゴースト・イン・ザ・シェル』など。最新作は、シルベスタ・スタローンとの共演映画『Samaritan(原題)』。これまでデンマーク・アカデミー賞(ロバート賞)やボディル賞をいくつも受賞している。SAG賞だけでなく、その他多くの賞レースのノミネート歴があり国際的なスターとして目覚ましい活躍ぶりを見せている。

イングリッド・ウォール/Ingrid Wall

女性記者キム・ウォールの母。

ペルニラ・アウグスト Pernilla August

1958年2月13日、スウェーデン・ストックホルム生まれ。俳優だけでなく、脚本執筆や監督業もこなすスウェーデンを代表する大女優のひとり。スウェーデンの監督で脚本家でもあるイングマール・ベルイマンと長年にわたって仕事を共にし、1992年にはのちの伴侶となるビレ・アウグスト監督『愛の風景』(ベルイマン脚本)で、カンヌ国際映画祭主演女優賞を受賞した。これまでに50本以上の映画、30本以上のテレビ作品に出演しているが、『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』、『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』でのシミ・スカイウォーカー役で世界的に名前が知られるように。Netflixのシリーズ「グリッチ」では、製薬会社の創立者で教授のニコラ・ハイセンとしてシーズン2、3にわたり出演している。

ヨアキム・ウォール/Joachim Wall

女性記者キム・ウォールの父。

ロルフ・ラッスゴード Rolf Lassgard

1955年3月29日、スウェーデン生まれ。1992年のシェル=オーケ・アンデション監督の『Min store tjocke far(My big fat father)』でブレイクし、スウェーデン・アカデミー賞(Guldbagge Awards)主演男優賞を受賞。テレビでは「刑事マルティン・ベック」シリーズのほか、1994年から2007年まで続いた「スウェーデン警察 クルト・ヴァランダー」シリーズでクルト・ヴァランダー役として出演。出演作には『幸せなひとりぼっち』、スザンネ・ビア監督『アフター・ウェディング』、アレクサンダー・ペイン監督でマット・デイモン主演の『ダウンサイズ』、『ソニア ナチスの女スパイ』などがあリ、コメディから犯罪スリラーまでこなす幅広い演技力に定評がある。

マイブリット・ポーセ/ Maibritt Porse

デンマークコペンハーゲン市警察のイェンスのチームに配属された捜査官。

ラウラ・クリステンセン Laura Christensen

1984年1月26日、デンマーク・コペンハーゲン生まれ。1996年の映画『願い、空を舞う』で子役としてデビュー。ラース・フォン・トリアー監督『ニンフォマニアック Vol.2』のほか、数々のデンマーク映画作に出演し、世界的大ヒットドラマ「THE KILLING/キリング」でのリサ役など、テレビ作品にも多く参加している。本作ではデンマーク・アカデミー賞(ロバート賞)のテレビシリーズ部門主演女優賞にノミネートされた。

ニコライ・ストーム/ Nikolaj Storm

デンマークコペンハーゲン市警察のイェンスのチームの捜査官。

ハンス・ヘンリック・クレメンセン Hans Henrik Clemensen

1948年10月4日、デンマーク・コペンハーゲン生まれ。2020年のデンマーク映画『The Good Traitor』に出演。娘はピルウ・アスベックと結婚した舞台脚本家のAnna Bro。デンマーク語、英語、フランス語、ドイツ語が堪能。

作品基本情報

原題:THE INVESTIGATION
データ:2020年/デンマーク/字幕/60分/全6話/HD作品
製作総指揮:トビアス・リンホルム、ジェニファー・グリーン、トーマス・ガメルトフト
出演:ソーレン・マリン、ピルウ・アスベック、ペルニラ・アウグスト、ロルフ・ラッスゴード