シェマー:シーズン2の後、撮影のお休み期間があったので母親とスカンディナヴィアのデンマークやスウエーデンに行き観光などのバケーションを楽しんでいた。そしたらプロデューサーの一人からメールがきて「S.W.A.T.で日本ロケに行くぞ」って書いてあったから冗談かと思った。S.W.A.T.はロサンゼルス市警だけど、日本にもS.W.A.T.はあるはずで、俺たちが東京に行って何をするの?ってね。でも実現すると分かった時はとてもワクワクしたね。今も興奮している。ここ東京にくる数日前にジェイと話していたのは、自分は俳優として26年のキャリアがあるが、俳優として成功できて誇りに感じているということ。俳優は能力が試される仕事で、役をもらうのも難しいけれど、出演し続けることはもっと難しい。僕はホンドーを演じることができて、ジェイはディーコンを演じることができて、我々が追い続けてきた夢を叶えることができて、それぞれキャラクターを演じて、こんなに楽しいテレビ番組を実現させて、世界中からすごい反響を得ることができた。そして今度は番組をいつも慣れているハリウッドではなく、ロサンゼルスから外に出て、日本の東京で撮影できることになった。いつも応援してくれているファンの皆さんには本当に感謝している。そのおかげで東京に来られることになったからね。そして日本の俳優やスタントマンたちと一緒に仕事をして、東京という街を物語の舞台にするということは本当に夢のようなことで、撮影がすごく楽しみだ。
ジェイ:僕はちょうど日本にいる時に話を聞いたんだ(笑)。スーパー! ドラマTVやソニーの皆さんと一緒にいる時にね。また数ヶ月後に戻ることになるから慣れておいてと言われた。その時、また戻ることを知った上で日本の人々や文化に触れることが出来た。そしてこうやって戻ってくることが出来て、前の経験を活かして今度は東京の街で撮影をする時がやってきた。東京のみんなが僕たちの撮影を見てどう反応するか楽しみだ。カメラを回して走ったり、追跡したり、タックルしたり・・・ワクワクするね。
シェマー:フェイスタイムのシーンがある。ディーコンには4人子供がいて、妻のご機嫌をとるためによくフェイスタイムをしている。みんながするようにね。ホンドーと他のメンバーは「フェイスタイムなんかしているの?」って感じで。でもホンドーはスーパーコップであると同時に、そろそろ女性と本物の関係を築きたいと考えている。そしてシーズン3で新しい女性と出会う。今までとは違った恋愛をするんだ。そして設定ではホンドーの新しい恋人が日本に行ったことがあることになっている。ホンドーは行ったことがないから、恋人から旅行ガイドをもらう。そして今回撮影する中でホンドーがアメリカにいる恋人と東京の観光スポットからフェイスタイムをするシーンがある。そのシーンがテレビで見た時にどう映るか確認するのがとても楽しみ。シェマー・ムーアが渋谷の交差点の真ん中に立って・・・あの交差点は世界一クールなスポットだ。そして僕がその真ん中に立って、東京のすごい人混みの中で「S.W.A.T.」を撮影し、ホンドーを演じるなんて。東京でテレビ番組の撮影をすることは本当にすごいこと。そのことに僕もみんなも本当に感謝しているし、興奮している。
シェマー:「S.W.A.T.」はシーズンを追うごとに内容が良くなっているけれど、全体を通して変わらないところは(ナナナ〜♪とテーマソングを口ずさむ)「S.W.A.T.」特有のアクション。僕たちはスーパーコップで人々を救うために日々奔走している。困っている人たちを救っている。だからまずスリリングなアクションが見所だ。それに加えて人間ドラマも語られる。僕たちがスーパーコップではない時間、バッジを外して武器を置いた後のそれぞれの私生活についてのストーリーだ。「S.W.A.T.」で僕の両親を演じているはハリウッドの人気俳優たちで、とても光栄に思う。ホンドーの母親を演じるのはデビー・アレンで父親はオッバ・ババタンデだ。ホンドーがS.W.A.T.として活躍していない時は、彼の家族の話、そしてそれが彼にとってとても大事なことだということや彼の生い立ちなど描かれ、なぜ今のホンドーがあるのかが少しずつ見えてくる。彼はタフガイだけど、その鎧の下には繊細なところがあってそれがまた魅力だ。弱さと強さの両方を持っている。シーズン3ではクレイジーでクールなアクション、日本の東京の街、そしてチームそれぞれの人間としての一面が描かれる。ディーコンと家族、そして彼が体験する恐怖。彼と家族は危険にさらされ、家族を守ろうとする男らしい面が語られる。ストリートに関しては、今まで彼と母親の話が描かれてきた。母親は刑務所に出入りし、ストリートは一人前の隊員になろうともがく。子供の時得られなかったものを大人の男として得られるように。「S.W.A.T.」はアクションが盛りだくさんだけれども、同時に視聴者が共感できるヒューマンドラマも描いていて、シーズンが進むにつれ内容がどんどん良くなっていると思うよ。
ジェイ:新しいキャラクターの登場によってチーム内に不穏な空気が流れることになる。彼女はロサンゼルス市長から僕たちの監視役として送り込まれた。S.W.A.T.の隊員たちをもっと他のことに利用しようとして、そのことが確執を生む。僕らはこの新しい人物の素性も目的も分からないからね。つい最近撮影し終えたエピソードまでその流れは続いていたよ。だからもちろん彼女の登場は変化をもたらすことになる。
ジェイ:シーズン2ではディーコンは金銭的トラブルを抱えている。シーズン3では金銭問題は解決しているけれど、今度は仕事で発生する危険が家庭にも及んでくることになる。普通の日曜日の午後に子供達や家族と過ごしていると、そこに銃撃戦やバイク、悪党などが絡んでくる。このことは今シーズンを通して僕の家族に影響を及ぼしていく。
シェマー:シーズン3では、東京に来る直前のエピソードのことだけれど、何がすごいっていくつかの話は次回に持ち越されているということ。ミステリーの要素があって次回は何が起こるのだろうと気になる形でね。ストリートとS.W.A.T.のメンバーが秘密を抱えなくてはいけない状況になる。正体を隠して覆面捜査をするというとても興味深い話で、全メンバーが関わっている。ストリートには腹違いの兄弟がいることが判明する。違った、腹違いではなく乳兄弟だ。演じているのは素晴らしい俳優。だからS.W.A.T.としてではない違った隊員たちの姿をもっと観られるようになる。装備をつけているのがS.W.A.T.かもしれないが、今年は覆面捜査もするので一般市民と同じ格好をして犯罪と戦う場合もある。今年はそれぞれの過去の出来事も語られて、1話完結ではなく複数回にまたがる物語になっている。S.W.A.T.としての活動を描くのと同時に、これらの素晴らしい物語が描かれている。
ジェイ:最初に演じ始めた時から今日までの間、僕のキャラクターは進化してきた。最初の方はディーコンとホンドーの間には敵対意識のようなものがあった。ディーコンがリーダーになるとされていたからね。2人の間には緊張感が長い間あったけれど、今はもうない。まあ少しはあるのかもしれないけれど、問題にはならない。2人の関係性はうまく進展したと思う。あとは半年ごとに次々に赤ちゃんが産まれてきたりして(笑)。色々楽しかったね。
シェマー:ホンドーの進化に関しては、シーズン1の初めになぜホンドーがリーダーとして選ばれたかが描かれ、その後リーダーでい続けられるかが描かれた。その頃のホンドーはリーダーであろうと頑張って強い男を演じていた。「ホンドーをなめるんじゃない」といった感じで、喧嘩を売るわけではないけれど、もしそうなったら「お前にとって最悪の日になるだろう」ってね。タフガイを演じて、超クールなことをするのはすごく楽しい。ヘリコプターで飛び回ったり、バイクに乗っているやつにタックルしたり、眉をひそめてホンドーの顔を作ったりするのもね。でも玉ねぎの皮を剥いていくように、シーズンが進むに連れてホンドーという人間の中身も徐々に見えてくる。タフガイの弱さや育ちが明らかになる。番組の初期にプロデューサーに伝えたのは、アクションヒーローやタフガイを演じるのは大好きだけれど、完璧なキャラクターにはして欲しくないと。スーパーマンみたいな欠点のないヒーローではなくていい。その方が視聴者も共感してくれると思うからね。このことは他のキャラクターにも言えている。それぞれについてもっと広い意味で理解ができるようになり、それぞれの人間性も描かれていく。毎日危険な任務をこなして家族の元に帰れない日もあるけれど、自分で戦えない人々のために戦うという道を彼らは選んだ。「S.W.A.T.」はアクションと人間ドラマのバランスが取れていてすごく良い。
シェマー:この仕事を26年やっていて、その間一度も後悔はしたことはない。いいものをたくさん見た。僕は吸収する大きなスポンジだ、他の俳優もそうだと思うけれど。素晴らしく才能がある人たちと出会って、良いところを吸収した。そして時には才能があるけれど、尊敬できない人たちとも仕事をした。僕は良心に従うことが大事だと思っている。そういう中で、「S.W.A.T.」のメンバーは本当に素晴らしい人たちの集まりだ。俳優たちだけはない。俳優たちはもう本当の家族みたいだ。お互いの役を演じながら支え合っている。それぞれが重要な人物だけれど、他のメンバーがいないと番組が成り立たないことも分かっている。カメラが回っていない時は、みんなで楽しんでいるよ。ジェイの家の近所のピザ屋さんに水曜日の夜集まって、みんなで「S.W.A.T.」の放送を観ている。サラウンドスピーカーがあってビールとピザで番組を楽しむ。僕の家で集まることもあるよ。プールで泳いだり、卓球をしたり。仲間意識で強く結ばれていて、実生活の仲の良さが、番組にも反映されている。クルー、脚本家、プロデューサー・・スタッフも本当に素晴らしい。みんな尽力して長時間の大変な仕事をしている。スケジュールがタイトだから家族に会うのもままならない。1シーズン撮るのに10ヶ月半かかる。番組制作には約300人もの人たちが関わっているけれど、嫌なやつは一人もいない。本当のことだ。嫌なやつと仕事したことあるからね。でも我々のチームにはいない。みんな一生懸命働くことが必要だということを理解してくれているから、僕とキャストたちは現場をなるべく楽しいものにしようと努力している。卓球台やビリヤード台もあるし、時には僕がフットボールを投げてキャッチできた人に賞金を渡したりして、楽しくしているよ。楽しくしながらみんな仕事にはコミットし、成功を目指している。でもその時間お互いエンジョイもしている。
ジェイ:シェマー今言ったように撮影の合間はみんなで過ごしている。現場にはみんなでスリーシーズンズって呼んでいる中庭があって。フォーシーズンズじゃなくてね(笑)。シェマーはプロデューサーでもあるから、僕たちより先にエピソードにアクセスすることができるので、中庭で彼のスマホで見せてもらったりしている。あとはお互いに週末にあった話をしてみたり・・僕は仕事に行くのを楽しみにしている。
シェマー:僕にも言わせて。シーズン1の時は緊張している。成功するかどうか分からない。そして無事に終わり、更新される。シーズン2の撮影が始まると、みんな新しいジャケットやジーンズを買ったりしてお洒落をする。マンションを購入したり、彼女にちょっと高級な物のプレゼントをしたり。そしてシーズン3が更新された時にジェイに言った。偉そうにではないよ。「君はテレビスターなのだから。テレビで成功している俳優だから、2005年式の車に乗り続ける必要はない」とね(笑)。大丈夫だからと。ジェイは「人気は永遠に続くものでもないから」というけれど、こう言ってやった。「ジェイ、君はこんなにクールじゃないか。ジョーダンにスキニージーンズにかっこいいスーツ。ロマンスグレーがかった髭も。こんなにハンサムな男なのだから、ハンサムな車に乗らないと。でも君の乗っている車はブサイクだ(爆笑)かっこよくない」だからシーズン3の間にジェイに新車を買わせたい。なんとか実現させたいね。彼よりキャストみんなの方がワクワクしている。特に僕はね。みんなで楽しんでいるよ(笑)。
ジェイ:今年の夏に来た時は初来日で、どんなことが待ち受けているか分からなかった。シェマーは来たことがあって、素晴らしい国だということは聞いていたし、映画の中での日本は知っているけれど、本当にどんなところか想像がつかなかった。まずは街がとてもクリーンで機能的だということに驚いたね。人々もすごく親切で、仕事も丁寧で、お互いに敬意を払っている。それでロサンゼルスに戻ったら、みんな車のクラクションをうるさく鳴らしたり、割り込んで来たりして・・。日本は本当に素敵な国で、また来ることができてとても嬉しいね。
シェマー:「S.W.A.T. シーズン1」や「クリミナル・マインド」で来日した時にも言ったけれど、この20年間ずっと日本に興味を抱いていた。僕には3人の異母兄弟がいる。妹が2人。あと弟も。Shenon Mooreだ。僕たち兄弟の名前はすべて、父親と母親の名前を組み合わせている。Sheとmarでシェマー。父親の名前はSherrodシェロッド、母親はMarilynマリリン。そして異母兄弟たちの母親の名前はNobukoノブコで神奈川県出身だ。3人も神奈川県で産まれたけれど、僕は一度も行ったことがない。いつかぜひ訪ねてみたい場所だ。兄弟たちと行けると最高だね。
日本に初めてくる前は、素晴らしい国だと聞いていて、絶対に訪れた方が良いと言われた。そして初来日した時は、ジェイが言ったように世界で一番クリーンな都市だと思った。伝統や誠実さ、家族、歴史などに対する誇りも感じた。みんなとても礼儀正しい。そんな文化を体験できて良かったよ。そして地元に戻ったら、地元も良いと思っているけれど、すごく機能的で素晴らしい都市を体験できて刺激を受けたと感じざるを得なかったね。食事はこの上なく美味しいし、建築物も素晴らしい。トイレもクールだ(笑)。正直に言っちゃうよ。日本のトイレはアメリカのみんなが知るべきだ。日本に来るのは大好きだ。どういうところかも、もう分かっているし。知っているからこそ僕の方も敬意を持って接したいし、感謝も示したいと思っている。来日した時にファンのみんなの愛情とサポートを感じたから。日本で人気のあるテレビシリーズの撮影でここに来ることができて、東京の街を舞台に演技ができる。僕のキャリアの中で一番のやりたいことを達成できたとも言えるんじゃないかな。本当に達成することができて最高の気分だ。
ジェイ:日本の皆さんコンニチハ。「S.W.A.T. シーズン3」がもうすぐ始まるよ。だからミテネ!
シェマー:日本のみんな、戻ってきたよ!日本に来るのはこれで3度目。ホンドー役のみんなのベイビーボーイ、シェマー・ムーアが帰ってきた。戻ってこられて本当に嬉しい。東京を舞台にしたエピソードを撮影するんだ。日本における「S.W.A.T.」。みんなが応援してくれたおかげで、僕は他のメンバーと共に東京に撮影に来ることができたのでとても感謝している。とても楽しみだ。そして楽しいアクション満載の「S.W.A.T.」が観られるのは・・・
ジェイ:スーパー!ドラマTV。
シェマー:これぞチームワーク(笑)。