ストーリー
かつてロンドン警視庁で顧問を務めていたが、薬物依存症となり、リハビリのためにニューヨークに住み始めたシャーロック・ホームズ。そんなホームズのところへ、リハビリ付添人としてホームズの父に雇われたというジョーン・ワトソンなる女性が訪ねて来る。ワトソンは優秀な外科医だったが、手術の失敗によって患者を死なせたことを苦にして医者を辞め、違った形で病める人を助けたいという思いで依存症患者のリハビリ付添人になったのだった。しかし、ホームズは自分自身で考えたリハビリ・プログラムとして、ロンドンで難事件を次々と解決していった天才的な探偵能力を活かしてニューヨーク市警の顧問に志願しようとしていた。ロンドンで知り合ったというニューヨーク市警の警部グレッグソンのコネを得たホームズは、戸惑いながらも同行するワトソンを連れて、早速、殺人現場に乗り込んで行く。エキセントリックで行動すべてが型破りだが易々と難事件を解決するホームズに、ワトソンは感心し、一方のホームズもワトソンの探偵としての素質を見抜く。ホームズはパートナーとなるよう彼女を説得。こうしてワトソンはホームズのもとで、探偵修行を始め、2人は最強のパートナーシップを発揮して数々の事件を解決していく。
しかし、同じ家に住み、次から次へと舞い込む事件の捜査のために、常にホームズと行動を共にすることで、ホームズと探偵業だけの生活になることを懸念するワトソンは、ホームズとの同居をやめ、家を出る決心をする。環境の変化を恐れるホームズは、「この共同作業のために、俺たちの仕事のために、残れ」とワトソンを必死に説得するも、彼女の決心は固い。ワトソンを失うことで再び薬物依存症になることを恐れたホームズはMI6からのオファーを受けてイギリスに渡るのだった。
6か月後。ニューヨーク市警の顧問役をホームズから引き継いでグレッグソンらと順調に仕事をしてきたワトソンは、麻薬カルテルの女ボスであるイラナ・マーチの逮捕に成功。しかしイラナの犯罪の証人となるはずだったカルテルの女性スタッフが警察の護衛と共にホテルのエレベーター内で射殺される。密室状態でいかにして射殺されたのか。ワトソンやグレッグソンらは謎の犯行に首をひねるばかり。
そんな中、ワトソンは若い女が自分を尾行しているのに気づく。棒術で迎え撃つワトソンに女は降参するが、驚いたことにホームズのパートナーだと名乗るのだった。ホームズはニューヨークへ戻ってきていたのだ。ワトソンと再会したホームズは、彼女が担当している事件捜査への協力を申し出るのだが、ワトソンはきっぱりと断り……。