ストーリー
世界がパンデミックに襲われた2020年、世界同様にS.W.A.T.チームも、公私ともに今まで経験したことのないようなチャレンジに直面することになる。人気ポップスターの告別式の警護を任されたり、グアテマラ人の活動家をヒットマンから救ったり、はたまた組織内部に潜む白人ナショナリズム支持者を暴いたり、ロサンゼルスの安全を守るため、チームは今日も昼夜を問わず奔走する。ロサンゼルスを始め全米で人種間の緊張が高まる中、現在だけでなく過去まで遡り、黒人コミュニティーと警官仲間のはざまで忠誠心が引き裂かれるホンドー。母と自分、恋人と自分の境界線を探るストリート。突然訪れた身近な人の死を悲しむクリス。チームを遠くから支えるルカ。市民の警官に対する態度の変化に悪戦苦闘するディーコン。ボニーへの愛を噛みしめるタン。一方で、海外派遣のチャンスが訪れ、チーム内での対抗意識が露わになるにつれ摩擦も生じるようになる。しかし、なかなか尻尾をつかませない人身売買組織の手入れをするにしろ、占拠された裁判所から人質を逃がす手助けをするにしろ、結局のところはチームが一丸となるだけでなくメンバー1人1人が自分のアイデンティティーや立場を考えて行動しなければならないのだ。
ミネアポリスでジョージ・フロイドが警官に不当に殺害された事件をきっかけに、全米ではBLM運動が盛んになっていった。ロサンゼルスでもBLMプロテスターたちが道を埋めつくし、ホンドーはその3ヶ月前に父ダニエルが開催した、1992年のロドニー・キング暴動を記念したコミュニティーイベントのことを思い出していた。ホンドーが、イベントでS.W.A.T.を代表してヒックスにスピーチしてもらうことを父ダニエルに提案して以来、父子の間にある種の緊張が再発していた。それは、ロドニー・キング事件に対する2人の考え方の違いを思い起こさせるものだった。当時、事件後に街で白人男性が打ちのめされているのを目撃した時、正義感の強いホンドーは父ダニエルの警告を無視して仲裁に割って入った。そして、白人男性を病院に無事送り届けた後、ホンドーは父ダニエルに海兵隊へ志願したことを告白し、現在も消えない父子の亀裂が生まれたのだった。
世の中がロドニー・キング暴動の再来を危惧する中、黒人コミュニティーと警官の架け橋となるべく努めてきたホンドーに、今まで以上に重いプレッシャーがのしかかる。そして、市民VS警官の構図が浮き彫りになる中、S.W.A.T.チームはパンデミックをどう切り抜けるのか? 一方でホンドー、ストリート、クリス、タンの恋の行方も見逃せない。